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  • 2027年度における薬学部の再編と定員変更の動向

    文部科学省が公表した「令和9年度からの私立大学の収容定員の変更に係る学則変更認可申請一覧」に基づき、薬学部における定員変更や改編の動向をまとめる。 再編と定員変更の動向 今回の申請一覧によると、2027年度からは複数の私立大学において、薬学部の定員削減や募集停止、さらには大学自体の名称変更を伴う大規模な組織改編が計画されている。これらの動きは、いずれも学校教育法施行令第23条の2第1項第4号の規定による「薬剤師の養成」分野に係る調整として位置づけられている。 募集停止と設置者変更による再編 一部の大学では、既存の枠組みを解消し、新たな形態での再編が進められている。城西国際大学は、薬学部医療薬学科の学生募集を2027年4月より停止することを申請した。 一方で、医療創生大学は川村学園女子大学からの学部等設置者変更認可申請を経て、千葉県柏市および我孫子市のキャンパスにおいて新たな募集を開始する。この再編では、文学部の「史学科(定員50人)」や「心理学科(定員40人)」などが新たに加わることとなり、薬学部の募集停止と並行して、他学部を含めた組織の刷新が図られている。 養成規模の縮小と定員適正化 薬剤師養成の質を維持するための定員削減も目立つ。新潟薬科大学の薬学部薬学科は、2026年度の定員130人から、2027年度には90人へと40人の定員を削減する計画である。長崎国際大学においても、薬学部薬学科の入学定員を120人から100人へと20人減らす方針を示している。 大学の名称変更と新学科の設置 新潟薬科大学については、定員変更と同時に大きな転換期を迎える。同大学は2027年4月より、大学名称を「新潟科学大学」へと変更する予定だ。あわせて「グリーン・デジタル学科」の新設や既存学部の名称変更など、薬学部以外の分野を含めた学則変更を申請している。

  • 第9回日本病院薬剤師会 Future Pharmacist Forum 開催

    2026年7月11日から1カ月間にわたり、日本病院薬剤師会が主催する「第9回 Future Pharmacist Forum」がオンデマンド開催される。本フォーラムは、薬学生(大学院生含む)の参加費が無料となっており、将来の医療を担う学生にとって、第一線の知見に触れる絶好の機会だ。 目玉となる「特別講演」の内容 今回のフォーラムでは、今後の薬剤師のあり方を占う非常に重要な2つの特別講演が行われる。 「2040年を見据えた医薬行政の方向性と病院薬剤師に期待すること」 講師:佐藤 大作 氏(厚生労働省 大臣官房審議官 医薬担当) 「病院薬剤師の生産性を考える」 講師:眞野 成康 氏(一般社団法人 日本病院薬剤師会 副会長) 参加費 :通常5,000円〜6,000円の参加費が、学生は無料。 対象 :薬学生、大学院生(※社会人学生・社会人院生は除く)。 どこでも学べる :WEB開催(オンデマンド)のため、研究や実習の合間にスマホやPCから視聴可能。 開催・申込スケジュール 項目 内容 開催期間 2026年7月11日(土)〜 8月10日(月) 早期申込 2026年4月13日(月)〜 6月26日(金) 通常申込 2026年6月27日(土)〜 8月3日(月) 公式サイト https://www.jshp-fpf9th.com/ プログラム詳細 特別講演 :2講演 シンポジウム :28枠 認定単位 :日病薬病院薬学認定薬剤師、日病薬専門薬剤師の単位取得が可能。 2040年という少し先の未来を見据え、自分がどのような薬剤師になりたいかを考えるためのヒントが詰まっている。学生のうちからこのレベルの講演を聴講できるチャンスを、ぜひ生かしてほしい。

  • マンダムと大阪大学、「マンダム先端化粧品科学協働研究所」を設置~薬学・医学の両知見を融合し、次世代化粧品の社会実装を加速~

    開所式の様子 株式会社マンダムと大阪大学は、2026年4月1日、大阪大学内に「マンダム先端化粧品科学協働研究所」を設置し、4月12日に開所式を執り行った。 同研究所は、これまで薬学研究科で約10年間にわたり継続してきた「先端化粧品科学(マンダム)共同研究講座」の成果を基盤として、発展的に移行したものである。今回の改組により、従来の薬学研究科に加えて新たに医学系研究科との連携を開始し、大阪大学の最先端医療技術とマンダムの化粧品技術をさらに高次元で融合させる狙いがある。 10年の蓄積から次なるステージへ 両者は2015年6月の共同研究講座開設以来、再生医療をはじめとする先端医療技術を化粧品研究に応用してきた。これまでの約10年間では、ヒト汗腺の構造や機能の解明、皮膚免疫反応における機能解明、そして新規化粧品成分の探索および評価系の構築といった科学的知見を多数蓄積している。 今回の協働研究所への移行は、これらの知見をベースに、より広範なリソースの活用と人財交流を目的としている。特に、医学系研究科の参画によって生体メカニズムの解明からビジネスへの応用までを一層加速させ、新たな価値創出につなげることを目指している。 協働研究所としての新たな役割と研究体制 同研究所は、大阪大学内に設けられた独立した研究拠点であり、大学の研究者と協議しながら、より柔軟かつ迅速に研究を推進できる体制を整えている。複数の部局にまたがる多面的な共同研究を行うだけでなく、ポスドクや大学院生を積極的にプロジェクトへ参加させることで、研究の推進と同時に次世代を担う若手研究者の育成を図ることも重要な目的の一つである。 また、本制度では共同研究に直結する内容のみならず、その成果を活用するための自主研究を行うことも可能となっている。さらに、企業等から派遣されて大学の教員や研究者として雇用された人物による発明は、原則として企業等に帰属する仕組みとなっており、産学連携による成果の円滑なビジネス応用を後押しする環境が整備されている。 重点的な研究内容と展望 新研究所では、医学・薬学の知見を掛け合わせることで、皮膚における免疫反応の分子メカニズムや、汗腺・皮脂腺といった皮膚分泌腺の制御メカニズムの解明に注力する。また、次世代化粧品のための有効成分スクリーニング手法や安全性評価方法の開発、さらには皮膚が温度を感じるメカニズムの解明についても、研究をさらに深化させていく方針である。 マンダムと大阪大学は、この強固な連携を通じて創出された新たな価値を広く社会に展開し、化粧品科学におけるイノベーションの実現を目指す。 研究所の概要 同研究所は、大阪大学 MA-T共創センター(杏の杜)の3階に設置された。体制としては、大阪大学大学院薬学研究科教授の齊藤達哉氏が所長を、株式会社マンダムのプリンシパルスペシャリストである藤田郁尚氏が副所長を務める。先端医療技術を用いた化粧品の機能性成分探索のための評価方法の開発を主目的として、研究活動を展開していく。

  • 日本保険薬局協会「薬局・薬剤師ビジョン 2040」を策定:DXと専門性の融合による次世代インフラへの進化

    「薬局・薬剤師ビジョン 2040」 日本保険薬局協会は、日本の医療が人口構造の激変や資源の制約という構造的転換点を迎えている現状を踏まえ、2040年に向けた行動指針および宣言を策定した。同ビジョンは、医薬品供給と薬物療法の安全を守る薬局を、決して止めてはならない「社会インフラ」と定義し、国民の生命と生活を支えるための覚悟を示すものである。 社会インフラとしての覚悟 日本の医療環境は、85歳以上人口が1,000万人を突破するなど、医療・介護需要が増大する一方で、生産年齢人口の減少により支え手となる人材不足が不可逆的に進行するという深刻な課題に直面している。同協会は、このような環境下においても、データとデジタル技術によって安全性を担保しつつ、人である薬剤師が患者に寄り添う「世界で最も信頼できる医療インフラ」の構築を目指している。本ビジョンは、現場の実態と専門的知見に基づく政策提言を行う「行動する機関」としての決意を、業界内外へ広く宣言するものである。 2040年に向けた3つの柱 同ビジョンでは、持続可能な地域医療を実現するために、「基盤」「機能」「役割」の3つの観点から再定義を行っている。 第一に、社会インフラとしての強靭な基盤を確立するため、医療DXやAI・ロボティクスの活用による業務プロセスの抜本的な効率化を推進する。これにより、労働人口が減少する環境下でも高い生産性と安定性を維持し、災害や供給不安といったリスクにも耐えうるレジリエンスを備えた供給体制を構築する。 第二に、薬剤師の機能を高度化させ、専門性を最大限に発揮できる体制へと転換する。AIやデジタル技術の活用によって対物業務を効率化し、それによって創出された時間を、高度な臨床判断や患者の生活背景を踏まえた継続的ケアなど、人ならではの専門性が求められる対人業務へと集中させる。また、マイナ保険証や電子処方箋の普及を背景に、物理的な立地に依存しない質の高い薬学的管理を提供できる評価体系の実現を目指す。 第三に、地域医療における役割を深化・分化させ、地域住民の健康を支える多角的なハブとしての機能を強化する。医療と生活、介護をつなぐ連携の要となるだけでなく、処方箋がなくても相談できる「ファーストアクセス」の場として未病・予防にも貢献する。全ての薬局が均一な機能を担うのではなく、各薬局が特定の専門領域や地域密着などの強みを生かして機能分化し、相互に連携・補完し合うことで、持続可能な地域医療インフラを実現する。 2040年に目指す社会 同協会が同ビジョンの先に目指すのは、全国どこでも等しく安全・安心な医療が受けられ、かつ患者自身が納得して医療を選択できる社会である。先端技術と人ならではの専門性を融合させ、「薬局があってよかった。薬剤師がいてよかった。」という言葉が自然に語られる未来に向け、組織の総力を挙げて行動し、進化し続けることを誓っている。

  • セブン‐イレブンで処方薬の受け取りが可能に

    ジェイフロンティア株式会社が提供するオンライン診療・服薬指導・処方薬配送サービス「SOKUYAKU(ソクヤク)」において、セブン‐イレブン店舗内※1に設置された宅配ロッカー「PUDOステーション」で処方薬を受け取れるサービスが本格化している。同社は利便性の向上とサービス認知拡大を目的として、システム利用料が無料になるキャンペーンを開始した。 サービスの概要とメリット 同サービスは、スマートフォンやタブレットを通じて診察予約からオンライン診療、服薬指導、そして薬の受け取りまでを非対面かつフルデジタルで完結させるものである。 特にセブン‐イレブン店舗内のPUDOステーションを活用することで、薬局の営業時間内に足を運ぶのが難しい多忙な層や、夜間・休日※2に自身のタイミングで薬を受け取りたい層のニーズに応える。また、感染症対策やプライバシー保護の観点から非対面での受け取りを希望する利用者にとっても、外出のついでに効率よく薬を受け取ることができる点は大きなメリットとなる。 利用方法のステップ 「SOKUYAKU」アプリ上での操作は極めてシンプルである。まずアプリでオンライン診療・服薬指導の予約を行い、受け取り方法の指定時に「セブン-イレブンPUDOロッカー受け取り」を選択する。次に、アプリ内の地図から希望する店舗を選べば設定は完了する。その後、薬の到着通知が届いたタイミングで、指定した店舗のPUDOステーションにて処方薬を回収する流れとなっている。※3 キャンペーン詳細 現在、「SOKUYAKU」を初めて利用するユーザーを対象に、システム利用料が実質無料となるキャンペーンを実施中である。PUDO受け取りを選択した場合、クーポンコードを入力することで、システム使用料相当額の550円(税込)が割引される※4。なお、このキャンペーンの利用期限は2026年5月10日(日)までとなっている。 「SOKUYAKU」が目指す展望 「SOKUYAKU」は現在、提携クリニック・薬局数が23,000店舗を超える国内最大級のプラットフォームへと成長している。同社は、単なる配送サービスに留まらず、電子処方箋や電子カルテ、お薬手帳とのデータ連携を推進している。一人ひとりの健康状態に最適化された医療・商品提供を可能にする「SOKUYAKUヘルスケア経済圏」の構築を目指し、今後も日本の医療DXを強力に牽引していく構えだ。 薬学生の皆さんへ 「薬局で待つ」という当たり前が変わりつつある今、薬剤師の職能もまた、物理的な場所の制約を超えた広がりを見せている。テクノロジーによる利便性の向上は、決して対面の価値を奪うものではなく、むしろ対面でしかできない深いケアに注力するための強力な武器となるはずだ。デジタルとアナログが融合する次世代の医療現場において、柔軟な発想で患者の選択肢を広げ、QOL(生活の質)の向上に貢献していくことが、これからの薬剤師に求められる役割となるだろう。 ※1 PUDOロッカー設置のセブン‐イレブン店舗対象 ※2 店舗により異なる ※3 宅配便ロッカー「PUDOステーション」は、設置している店舗により形状が異なる ※4 PUDOロッカー受け取りを選択の場合

  • 第115回薬剤師国家試験からの新たな基本方針:2040年を見据えた教育改革と試験制度の刷新

    厚生労働省は、2040年以降の社会的役割を見据えた「薬学教育モデル・コア・カリキュラム」の改訂や、社会的背景の変化に対応するため、2026年3月25日に新たな「薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針」を取りまとめた。本方針の策定にあたっては、医道審議会薬剤師分科会薬剤師国家試験制度改善検討部会において、2025年3月から同年12月まで計4回にわたる検討が重ねられた。厚生労働省は今後、この新たな方針に基づき、薬剤師国家試験の運用を行っていく予定である。 改訂の主要なポイントは以下の通りである。 試験科目の刷新 改訂モデル・コア・カリキュラムの学修領域に対応し、試験科目を「社会と薬学」「基礎薬学」「医療薬学」「衛生薬学」「臨床薬学」の5科目に再編する。なお、「薬学研究」については独立した科目は設けないが、受験者の課題発見・問題解決能力を評価するための要素として出題に盛り込まれる。 実践的能力の評価と出題形式の見直し 医療現場で求められる資質をより適切に評価するため、形式や運用が改善される。総合的な問題解決能力を評価する「連問」や「複合問題」については、組み合わせる科目の制限を撤廃し、より実践的な能力の評価を目指す。また、1問当たりの解答時間を確保するために複合問題の出題数を10問削減する。さらに、薬剤師に必要な資質を的確に確認できる良質な既出問題については、試験の質担保の観点から20%程度を目標に積極的に利活用する方針である。実務に即した技能や態度を確認する手段としては、引き続き写真や画像、イラストなどを積極的に活用していく。 合格基準と質の担保 合格基準については、現行の基本方針を概ね継続する。総得点については、平均点と標準偏差を用いた相対基準によって合格点を設定する。必須問題については、全配点の70%以上、かつ構成する一定項目ごとに30%以上の得点を必要とする。また、医療人としての高い倫理観を問うため、法律に抵触する内容や患者に重大な障害を与える危険性のある選択肢(いわゆる禁忌肢)を含む問題を継続して出題し、誤った知識を持つ受験者を識別する。 適用時期 本基本方針は、改訂モデル・コア・カリキュラムが適用された2024年度入学生が初めて受験する、2029年度実施の第115回薬剤師国家試験から適用される。 新方針に基づく試験科目・問題数一覧 試験は現行どおり2日間で実施され、出題数等の内訳は以下の通りとなる。 科目 必須問題 一般問題 (薬学理論問題) 一般問題 (薬学実践問題) 社会と薬学 10問 10問 ※120問 基礎薬学 15問 30問 医療薬学 45問 45問 衛生薬学 10問 20問 臨床薬学 10問 20問 合計 90問  125問  120問  ※一般問題(薬学実践問題)は複合問題のみ出題される。出題数の配分は、概ね従来の科目別出題数と同等になるよう努めること。参考として第110回国家試験の科目別出題数は「社会と薬学」10問、「基礎薬学」15問、「医療薬学」30問、「衛生薬学」10問、「臨床薬学」65問の合計130問で構成されていた。

  • 医療・健康情報の“鵜呑み”に警鐘――3団体が「み・き・き」を提唱する啓発資材を共同制作

    2026年4月9日、一般社団法人くすりの適正使用協議会、公益社団法人日本薬剤師会、日本製薬工業協会の3団体は、医療・健康情報を見極めるコツをまとめた一般の方向けの啓発資材「情報の鵜呑み禁止!」を制作し、各団体のウェブサイトで公開した。 科学的根拠に基づいた情報選択を促す背景 現代において、医療や健康に対する生活者の関心は非常に高く、インターネットをはじめとする多様な情報源から知識を得ることが一般的となっている。しかし、その中には科学的根拠に乏しい情報も散見されるのが現状である。こうした背景から、自分や家族の健康を守るために正しい情報を見極めるコツを身につけてもらうことを目的として、本資材が制作された。 情報を見極める合言葉「み・き・き」 本資材の大きな特徴は、情報を見極める際のポイントを「みきわめる」「きく」「きめる」という3つの観点から整理し、「み・き・き」というキーワードで紹介している点である。情報を安易に信じ込まずに信頼できるかを確認し、迷った際には医師や薬剤師などの専門家に相談した上で、納得して自ら判断することの重要性を説いている。 資材の形態は、市民講座などで幅広く活用されることを想定し、全26枚のスライドからなるパワーポイント形式となっている。パワーポイントのノート部分には各スライドの要旨とモデル台本が付随しており、聴講者が参加できる演習も盛り込まれているため、専門職が講師を務める際にも利用しやすい工夫が施されている。また、講座の参加者が持ち帰ることができるA4サイズ両面1枚のチラシも併せて用意された。 6団体の共同声明を具現化 今回の取り組みは、2018年3月に関係6団体が公表した、科学的根拠のない情報に対する取り組みを宣言する「共同ステートメント」を具現化したものである。制作にあたっては、医療ジャーナリストの北澤京子氏の協力も得ている。資材は各団体のサイトからダウンロードが可能であり、今後は都道府県薬剤師会などを通じても周知が行われる予定である。 啓発資材「情報の鵜呑み禁止︕」は以下のURLから ・協議会サイト: https://www.rad-ar.or.jp/knowledge/post?slug=unomi ・日薬サイト : https://www.nichiyaku.or.jp/yakuzaishi/pharmacy-info/use/link04 ・製薬協サイト: https://www.jpma.or.jp/information/evaluation/results/allotment/PV_202604_Unomislide.html

  • 日本コープ共済連、大学生協奨学財団へ510万円を寄付——「たすけあい奨学制度」を支援

    2026年4月6日、東京都渋谷区のコープ共済プラザにて、日本コープ共済生活協同組合連合会(以下、日本コープ共済連)から一般財団法人全国大学生協連奨学財団への寄付金授与式が執り行われた。 経済的困窮にある学生の「学び」を支える 今回の寄付は、日本コープ共済連が取り組む「CO・OP共済 未来を照らすプロジェクト」の一環として実施されたものだ。授与式では、日本コープ共済連代表理事理事長の笹川博子氏から、全国大学生協連奨学財団代表理事理事長の武川正吾氏(全国大学生協連会長理事)へ、510万円の寄付目録が手渡された。 寄付の対象となる「たすけあい奨学制度」は、扶養者を亡くし、経済的に学業の継続が困難となった学生を対象とした緊急援助制度である。返済不要の12万円を一括給付することで、予期せぬ不幸に見舞われた学生が夢をあきらめずに済むよう、精神的・経済的な支えとなっている。 30年以上にわたる「たすけあいの輪」 この制度の歴史は古く、1992年に発足した「勉学援助制度」を前身としている。2018年には、支援の輪をさらに広げ、社会的な信頼性を高めるために現在の財団による運営へと発展した。 2026年2月現在の累計実績は以下の通りであり、長年にわたり多くの学生を救ってきたことが分かる。 累計給付者数: 6,438人 累計給付額: 8億6,271万円 制度の概要と支援の呼びかけ 「たすけあい奨学制度」は、全国の有志や大学生協からの寄付を主な財源としている。財政的な制約があるため、審査に基づき、より学業継続環境が厳しい学生を優先して給付が行われる仕組みだ。 【制度の主な概要】 対象: 扶養者の死亡により、経済的に学業継続が著しく困難な学生 給付額: 12万円(返済不要) ※卒業まで5カ月以内の場合は月割計算 選考: 財団の審査基準に基づき支給対象者を決定 【 たすけあい奨学制度応募要項 】 なお、大学生協奨学財団は、一人でも多くの学生が学びを続けられるよう、個人・法人を問わず広く寄付や賛助会員への加入を呼びかけている。

  • 10年後の自分を守るために、今知っておくべき子宮頸がん検診の話

    子宮頸がん検診の受診率向上を目指す上で、心理的・物理的ハードルをいかに下げるかが大きな鍵を握っている。ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社が30~60歳の女性を対象に実施した「子宮頸がん検診に関する意識調査」の結果から、現代女性の受診に対する本音と、新たな検査手法への期待が見えてきた。 未受診の背景にある「なんとなく」という壁 調査によると、直近2年間に検診を受けていない理由の第1位は「なんとなく(特に理由はない)」で43.3%に達した。次いで「忙しい」(11.9%)、「症状がない」(11.4%)と続く。未受診期間が長くなるほど「なんとなく」の割合が高まる傾向にあり、疾患に対する無関心や、日々の生活の中での優先順位の低さが浮き彫りとなっている。 一方で、未受診層の約8割が「定期的な受診の必要性」自体は認識している。必要性を感じつつも、具体的な行動に移すための決定的な動機や、心理的な「最後の一押し」が欠けているのが現状だ。 直近2年以内に子宮頸がん検診を受けなかった理由 「5年に1回」の提示がもたらす行動変容 日本の子宮頸がん検診受診率は43.6%1)に留まっており、国が掲げる目標値(60%)2)やWHOの目標(70%)3)とは大きな乖離がある。この状況を打破する可能性を示したのが、2024年度から導入された「ヒトパピローマウイルス(HPV)検査単独法」(HPV検査)である。 従来の細胞診(2年に1回)に対し、HPV検査は精度が高く、陰性であれば次回の受診間隔を「5年に1回」に延ばすことが可能だ。この条件を提示したところ、直近2年間未受診のうち41.1%が受診に前向きな意向を示した。特に「忙しい」を比較的に高い割合で理由に挙げ、受診から近年遠ざかっている層(前回は3〜5年以内に受診)では、約62%が受診意欲を高めており、検査頻度の見直しが物理的障壁の解消に直結する可能性が示された。 検診の頻度が5年に1回になることで、子宮頸がん検診を受けようと思う気持ちの変化 知識の格差と自治体案内の有効性 調査では、受診層と未受診層の間で「疾患知識の格差」も顕著であった。自覚症状の有無や早期治療による完治の可能性について、未受診層は受診層に比べて認知度が低い。 また、実際に受診に至ったきっかけとしては「市町村からのクーポン・案内状」が約4割で最多であった。個人の意識啓発だけでなく、受診の経済的・物理的な障壁をなくすこともポイントになる。 子宮頸がんが「自覚症状がないまま進行する」ことへの認識の差 子宮頸がんの早期発見・早期治療によって、高い確率で治ることへの認識 直近の子宮頸がん検診を受診したきっかけ 学生の皆さんへ:自分の未来を「自分事」にするために 大学の健康診断などで、すでに検診や健康チェックの機会がある学生の皆さんにとっては、今の「健康な状態」が当たり前に感じられるかもしれない。しかし、子宮頸がんは若い世代でも罹患する可能性があり、その後の人生やキャリア、家族の形に大きな影響を及ぼす疾患である。 今回の調査で「なんとなく」という理由が最多だったことは、多くの人が明確なリスクを感じる前に受診の機会を逃している現実を示している。裏を返せば、正しい知識を持ち、賢くシステムを利用すれば、自分の未来を自分で守ることができるということだ。 「5年に1回で済む」といった新しい選択肢も、皆さんが社会の主役となる頃にはより一般的になっているだろう。自治体から届くクーポンや案内を「面倒な通知」として放置せず、自分のライフプランを守るための「プラチナチケット」だととらえてほしい。忙しい日々の中でも、自分の体をメンテナンスする時間を持つこと。それが、長く自由に活躍し続けるための、最も賢い投資である。 【調査概要】 調査テーマ:「子宮頸がん検診未受診層が抱える課題」と「HPV検査単独法の受容性」 調査対象:全国30〜60歳女性個人 2,047人 調査期間:2025年11月28日~12月1日 調査主体:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 調査実施機関:株式会社インテージ 調査方法:インターネット調査(人口構成比に合わせたウェイトバック集計を実施) 1)厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」 2)厚生労働省「がん対策推進基本計画」 3)   https://www.who.int/news/item/17-11-2020-a-cervical-cancer-free-future-first-ever-global-commitment-to-eliminate-a-cancer 4)子宮頸がん検査の知識が「あまりない」「全くない」と回答した日本人女性は 7 割以上、 APACの8つの国と地域中で最も知識が不足している結果に 女性の健康管理に関する APAC8カ国・地域の意識調査 https://www.roche-diagnostics.jp/media/releases/2025-4-7

  • エリス「奨学ナプキン2026」募集開始:生理の不安を軽減し、学生の毎日をサポート

    大王製紙株式会社は、衛生用紙製品ブランド「エリエール」の生理用品シリーズ「エリス」において、生理用品の入手が困難な学生2,000人を対象とした「奨学ナプキン2026」の募集を2026年4月8日(水)より開始した。同取り組みは、1年分のナプキンを無償提供するもので、今年で5年目を迎える。 「生理の貧困」をゼロへ:学生の心身を支える4年間の実績 2022年に始動したプロジェクト「meet my elis」の一環である同活動は、いわゆる「生理の貧困」という社会課題に対し、学生が学校生活や日常生活を安心して送れるよう支援することを目的としている。 これまでの4年間で累計20,000件を超える応募があり、計8,000人の学生を支援してきた。過去の奨学生からは、経済的負担の軽減だけでなく、「交換頻度が上がり衛生面が改善した」「枚数を気にせず替えられることで心に余裕が持てるようになった」といった、QOL(生活の質)の向上につながる声が寄せられている。 学校生活への影響 同社が実施した調査によると、学校行事と生理が重なり困った経験がある学生は約9割(88.2%)にのぼる。また、約7割(67.1%)が体育祭などの活動を制限されると回答しており、生理が学習環境や体力の向上を妨げる要因となっている実態が浮き彫りになった。 「奨学ナプキン2026」募集概要 2026年度は、特設サイト内のアンケート回答者の中から選考により2,000人の奨学生を決定する。 項目 内容 応募期間 2026年4月8日(水)10:00 〜 5月17日(日)23:59 対象者 生理用品の入手に困っている全ての学生(小・中・高・大・専門・その他) 募集人数 2,000人 提供内容 1年分の生理用ナプキン(7月初旬提供予定) 提供商品 「ルナフィット」または「コンパクトガード」と「朝まで超安心」のセット 応募方法 特設サイトの応募フォームより回答 実施スケジュール 4月8日〜5月17日:奨学生募集 6月下旬:奨学生決定 7月初旬:ナプキンの提供(1年分) 8月頃:中間アンケート実施 12月頃:最終アンケート実施 同プロジェクトは、ツルハドラッグやマツキヨココカラ&カンパニーといった小売企業、NPO法人、教育機関など、25以上の企業・団体から賛同を得ている。 大王製紙は、SDGsの目標である「ジェンダー平等の実現」や「パートナーシップでの目標達成」に貢献することを目指している。今後も「だれかではなく、あなたのそばに。」というメッセージのもと、多様な価値観に寄り添う活動を継続していく方針だ。 【賛同企業・団体一例】 ※順不同 ツルハドラッグ/くすりの福太郎/杏林堂薬局/アルカドラッグストア/大賀薬局/有限会社ひまわり/NPO法人Mama's Cafe/特定非営利活動法人ぎふ多胎ネット/.Style(ドットスタイル)/学校法人駒澤大学/4MOON/結企画工房株式会社/株式会社ポーラ/スギ薬局/株式会社スギヤマ薬品/LOHACO(ロハコ)(運営:アスクル株式会社)/ (株)マツキヨココカラ&カンパニー/(株)マツモトキヨシグループ/(株)ココカラファイングループ/イオン九州株式会社/ウエルシア薬局株式会社/印西市市民公益活動団体 Shake Hands/NPO法人らいぶながさき/ひとり親Cheers/札幌看護医療専門学校/てとて広場 問い合わせ「エリス奨学ナプキン2026事務局」 MAIL:info@elis-shogaku.jp 受付時間:10:00~17:00(土日祝日・年末年始を除く) 受付期間:2026年4月8日(水)~2027年3月31日(水)

  • 東京女子医科大学附属八千代医療センター、配送ロボットを導入。医療現場の「未来型看護」実現へ

    院内を「FORRO」が走行する様子 2026年4月6日、東京女子医科大学附属八千代医療センターにおいて、川崎重工業が開発した屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)」の本格的な運用が開始された。本導入は、大学病院という複雑な環境下における配送業務の効率化と、医療従事者の負担軽減を目的としている。これに合わせ、看護現場におけるロボット活用の有効性を多角的に分析する共同研究も実施される。 高度な自律走行で広域配送をカバー エレベータに人と相乗りする様子 今回導入された「FORRO」は、最新のセンシング技術により、人や医療機器の往来が激しい院内を安全かつ安定して走行する能力を持つ。 特筆すべきは、メーカーが異なるエレベータを制御してフロア間を自在に移動できる点や、各所のセキュリティドアと通信・連動することで複数棟にまたがる長距離配送を実現している点である。また、エレベータ内で人と相乗りすることを想定した設計となっており、限られた空間でも円滑な運用が行えるよう配慮されている。 医療従事者の「働き方改革」を推進 これまで検体や薬剤の配送に割かれていた医療従事者の時間をロボットが代替することで、看護師らがより専門性の高い業務や患者への直接的なケアに集中できる環境を整える。 特に人手が限られる夜間や休日の配送をロボットが担うことは、長時間労働の削減や業務効率化に直結し、医療従事者の働き方改革を強力に推進する一助となる。ロボットとのタスクシェアによって、病院全体で提供する医療の質の向上を目指す考えだ。 地域に親しまれる愛称「やちまる」 導入に先立ち、院内で開催された地域向けイベントにおいてロボットの愛称が公募され、その結果「やちまる」に決定した。患者や地域住民に親しみを持ってもらえる存在として、病院という緊張感のある場において、より身近で温かみのある医療環境の提供に寄与する。 「未来型看護」のモデル構築へ 今回の運用開始に伴い、東京女子医科大学看護学部と川崎重工業による共同検証も行われる。配送業務の自動化が現場に与える影響を多角的に分析し、医療従事者の負担軽減効果や業務効率の向上について評価を行う予定である。これらの検証を通じて、看護現場におけるロボット活用の有効性を明らかにすることで、持続可能な「未来型」の医療現場改善モデルの構築を目指す。 薬学生としての視点:自動化が進む医療現場で考えるべきこと このニュースは、薬剤師を目指す学生にとっても決して他人事ではない。院内配送の自動化が進む中で、以下のポイントを考察しておく必要がある。 まず、対物業務から対人業務へのシフトが加速する。薬剤の運搬という「物理的な移動」をロボットが担うことで、薬剤師にはこれまで以上に、高度な薬学的管理や多職種連携、患者への丁寧な服薬指導といった「人間にしかできない専門業務」の質が問われるようになる。 次に、リスクマネジメントと責任の所在を明確にしなければならない。ロボットが薬剤を運ぶ際のセキュリティー管理や、万が一の配送エラーが発生した際の初動対応など、システムを安全に運用するための新しいルール作りやリスク管理の視点が求められる。 最後に、テクノロジーを使いこなす能力を養うことが不可欠である。将来の医療現場では、ロボットやAIとの共存が当たり前になるため、それらを単なる「道具」としてだけでなく、医療の質を高めるための「パートナー」として理解し、活用できるリテラシーを備えておくことが重要だ。

  • 同志社女子大と大分大が連携協定を締結―研究高度化と薬剤師のUターン促進を目指す

    同志社女子大学と大分大学は、2026年4月7日に連携・協力に関する協定を締結した。両大学はこれまで、大分大学医学部附属病院薬剤部と同志社女子大学薬学部の間で共同研究を進めてきたが、今回の協定によりその基盤をさらに強化し、双方の教育・研究資源を最大限に活用していくこととなった。 今回の連携において、両大学は研究設備や研究データ、さらには研究者ネットワークを相互に活用する。これにより研究の高度化と効率化を図ると同時に、学生や大学院生の交流および実習受け入れを活発化させ、次世代を担う研究者や医療人の育成を強力に推進していく方針だ。 また、本協定は地域課題の解決という側面も併せ持っている。現在、大分県では薬剤師の確保が大きな課題となっており、県外の大学で学ぶ薬学生のUターン就職をいかに促進するかが重要視されている。大分大学医学部附属病院は、2025年2月に薬剤師育成拠点として「薬剤師教育センター」を設置し、人材育成の要として薬学実務実習生の受け入れに注力してきた経緯がある。 今後は本協定に基づき、同志社女子大学薬学部の実習生が大分大学医学部附属病院で受け入れられる予定である。県外出身の学生が実習を通じて大分県の地域医療や独自の文化に直接触れる機会を創出することで、将来的な県内への就職や定着につながることが期待されている。両大学は本協定を通じて、研究力のさらなる向上と地域医療への多大な貢献を目指す考えだ。

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