【薬師のことのは|ほうかご】【日本薬学生連盟 共同企画】焦らなくて大丈夫。薬剤師の基盤づくりと、私らしいキャリアの育て方
- toso132
- 2 日前
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執筆:しほ(薬剤師)

この度、日本薬学生連盟様へ講義をする機会を頂戴し、多くのすてきなご質問をいただきました。これをお読みくださっている方にも、少しでも今後のヒントになるような内容がございましたら幸いです。講義をフルでご覧になりたい方は、YouTubeに公開する予定ですのでご確認ください。今回は、その講義の一部をご紹介いたします。
この講義では、学生時代と薬剤師の基盤、プロとして安全性を意識する重要性、キャリアと母親業との両立、認定資格や就職先の選び方などについてお話しました。
まず専門資格について、私は小児薬物療法認定薬剤師を取得しておりますが、実は、年次を重ねるまで、自分が何に興味があるのか明確ではありませんでした。毎日目の前のことで必死で、何かを極めようという余裕もありませんでした。私の場合、後々興味が出たのがこの分野だったというだけで、薬剤師には専門性を高めるための資格がさまざまとあります。
まず皆さんには、薬剤師としての基礎となる業務を知り、幅広い経験からいろいろなことを吸収してほしいと思います。そこからキャリアを積み重ねるにつれ、もっと学びたい分野に出会えた時に、知見を深めるとよいでしょう。今何かに興味があっても、なくても、誰にでも共通して言えることは、まず薬剤師としての基盤を固めること。専門分野がなくても、薬のプロとして幅広い疾患に対応できることは、私たちの大きな強みなのです。
薬学生の皆さんからは、ワークライフバランスについてのご質問も複数ありました。私の場合、子供がいない頃は、「職場の誰かのために」という気持ちが強く、仕事を重視していました。今は子供がいるので、子供に安心を与えられるように「できるだけ丁寧でも効率よく」を意識して仕事を進めます。
皆さんも今後、できるだけ速く効率よく仕事をしたい!と思う場面がたくさんあるでしょう。しかし、最初は「速さより安全性」をぜひ意識してほしいです。皆さんはこれから、患者さんの命を預かることになります。少しの焦りが、1人の命を左右するわけです。職場の忙しい空気に惑わされ、焦ってチェックをないがしろにしてしまった。それで薬を間違えたら、どうなるでしょう。どんなに忙しくても、心は落ち着けて、安全性に目を向けることが第一です。
前回の記事では、インターンシップのことについて紹介しました。今回の受講者の皆さんの中には、資格や勉強に焦点を当てている方が多い印象でした。就職先選びにおいて教育面を重要視する場合、「教育」と一言で言っても、社内の研修が整っているか、現場で先輩から実践的に教えてもらえる環境があるか、研修認定薬剤師の取得に力を入れているかなど、会社によってさまざまです。自分が求めているのはどの「教育」の手厚さか、具体的に想像すると、選択肢が明確になると思います。

皆さんは現代の社会にあふれる情報の多さに道を迷うことや、偶然関わった仕事から派生して、進みたい道が変わることもあるでしょう。今、「こうなりたい!」という具体的な像がなくても、必然的に進むべき道が見えてきますので心配いりません。私もこれから、資格や経験を基に、自分だからこそできることがあれば挑戦していきたいです。仕事を続ける中で道を見つけ、走りながら選択をしていきます。皆さんにもきっと、ぴったりの道が見つかるはずです。
講義後、「仕事で幸せだと思うことは何ですか」とご質問をいただきました。皆さんが幸せと想像されるのはまず、「患者様に感謝された時」ではないですか?実は、個人的に大切にしているのは同僚との関係性です。どんなに過酷でも、周りの方々と支え合える環境であれば、不思議とつらい気持ちにならないものです。
私は新人の頃からありがたいことに、周りの方々に恵まれてきました。仕事内容や環境は過酷な頃もありましたが、だからこそ「同僚の力になりたい」「このお店の、この部署の、役に立ちたい」と思えるのです。そのような出会いや環境そのものに、幸せを感じます。皆さんも働き始めてから、「幸せ」を自分で見つけ、感じてくださいね。薬剤師は、素晴らしいお仕事ですよ。
最後に、このような講義の場を与えてくださった日本薬学生連盟様に、心より感謝申し上げます。学生時代、多くの不安、悩みがあることと思います。私でよろしければ、全国の薬学生の皆さんのお力になれますと幸いです。何でもお気軽にご相談ください。皆さんの今後の輝かしい未来を心より応援いたします。そしていつか、お仕事でご一緒できますことを楽しみにしております。

プロフィール
しほ:薬剤師。一児の母。薬学の専門性に加え、英語学習にも挑戦。AI時代だからこそ、自身の「生の声」で伝えることを大切にし、ポッドキャストやブログを通じて健康・育児・学習の記録を多角的・多層的に発信している。【note】https://note.com/kusushi_kotonoha



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