【一日一笑】表札が違う!まさかの迷子から始まった薬剤師の在宅訪問デビュー戦
- toso132
- 2025年12月26日
- 読了時間: 4分
医薬情報研究所 株式会社 エス・アイ・シー
公園前薬局(東京都八王子市)
堀 正隆
はじめての在宅。
患者さんにとってはいつもの薬。私にとっては初めての薬がいっぱい。
普段と違い、すぐに対応してくれる先輩薬剤師はその場にいない。うまく説明できるだろうか…。どうやって説明しようか…。難しい質問をされたらどうしよう…。
不安な気持ちで薬剤について調べ薬局を出た。そして、出発から数分後に事件は起こった。家が分からない。
多分、ここだが、自信がない。なぜなら、娘さんのご家族と住まわれており表札に本人の名字や名前が入っていなかったのだ。以前、付き添いで訪問していたので大丈夫だと思い確認していなかった。お家の表札が全く違う名前になっている。誤って隣のおうちなどのインターホンを押してしまったことで、周りに知られていなかったのに薬を届けてもらっていると知られてしまったらどうしようなどさまざまな不安がよぎる。
結局、ご自宅に電話をして確認。「あなた今、うちの家の前にいるわよ!鍵開けるから入っていらっしゃい」と家族から笑われるところからのデビュー戦。ここは、想定していなかったがここからは準備してきた!さあどんな相談が来るかな?
いざ、家に上がると「いつもの薬ですね、体調は変わりないです」そう、言われて終了。
薬剤師としては何もできていないデビュー戦。
現在であれば、より細かい話であったり、質問されたりでさまざまな話をするのだが、誰だって最初は自分が想定しているよりもふがいない結果で終わるもの。できない時に、自信を無くさないで!全て最初からできる人はいない!次はどうすべきか、自分がどうなりたいかを考える事が一番大事!!
初めての在宅訪問は家が分からないというまさかの坂から始まった!!!
2024年10月より選定療養費制度の導入。
今まで先発医薬品希望であった方々も選定療養費(対象の先発医薬品の薬価と、その後発医薬品の中で一番高い薬価の差額の4分の1にあたる部分に消費税を加えた金額)を確認後に後発医薬品に変更した方も多かった。(実際の窓口負担金は、選定療養費により保険適用分の値段に変化があるため計算は少し複雑)
しかし、中には変更したものの数カ月で効果が落ちた気がするので先発医薬品に戻したいという方もやはり数人いらっしゃった。寒くなり始める時期とも重なり血圧上昇が出た方など後発医薬品への変更によるものなのか不明な方も含まれており、なんともタイミングの悪い時に制度を始めてくれたなと思ってしまう。
また、先発医薬品に戻した方は何を説明しても「やっぱり、後発医薬品は駄目ね」なんてことになってしまうことが多くある。中にはAG(オーソライズド・ジェネリック)1(先発医薬品と同じ原薬・同じ製法・同じ工場の製造ラインを用いて製造・販売されている)を使用していたにもかかわらずだ。これに関しては、先発医薬品にしたところで変わらないが…本人が言うからしょうがない。
効果は気からである(プラセボ効果、ノセボ効果)。そして、1度でも後発医薬品使用後に効果が落ちたと感じた方は、後発医薬品全てがNGになることが多い。
先発医薬品に対しては「薬が合わなかったのは自分との相性」と個別に捉えることができるのに対し、後発医薬品に対しては「薬が合わないのは後発医薬品全般の問題」と一まとめにしてしまい、「良くない」という意識を持ちやすくなる。「昔、後発医薬品を使ったら、効果が弱い気がしたから全部先発医薬品でお願い」何のメーカーの物か覚えておいてとまではもちろん言わないが、どの薬を後発医薬品に変更したかも不明だけど嫌!なんて、拒絶反応が…。
そういった方には、AGの説明をしても後発医薬品を断る言葉が「効果が落ちると困るから」が「名前が変わって間違えたらいけないから」に変わるだけ。拒絶せずにAGくらいは変えても良いのでは?今後の医療費どうなっていくことやら・・・。
どんな時にも心掛けるのは、「一日一笑」。

病院で待って疲れた。検査結果を聞いて憂鬱。調子が悪くてつらい。
本来、元気なら必要ない所に行くのだから楽しいわけがない。
でも、そんな方が寝る前に、今日1日が少しでも楽しかったかもって思えるようにしたい。
自分だったらどんな人と話しやすいか考えて動く。
ちょっとした相談もできる場所。会話するのが楽しみな場所。気軽に立ち寄れる場所。
薬局はそんな場所であってほしい。
聞き取れなくても返事をした。分からないけど質問しにくいからやめてしまった。そんな経験誰でもきっとあるはず。勉強してきた内容をしっかり伝えるために患者さんとの関係性はとても大切。
職業柄、愚直に取り組む方が多いとは思うが、自分自身を追い込みすぎず時には肩の力を抜いて患者さんとの会話を楽しんで!皆さんが多くの患者さんにとって素敵な薬剤師になることを願っている!






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