伝統の「置き薬」が地域を守るインフラへ。富士薬品と青梅市が包括連携協定を締結
- toso132
- 2 日前
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東京都青梅市。多摩川の清流と豊かな緑に囲まれたこの街で、伝統的な「配置薬」の仕組みが、最先端の地域見守りインフラへと進化を遂げようとしている。
2026年1月19日、株式会社富士薬品と青梅市は「包括連携協定」を締結した。一見、企業と自治体のスタンダードな協力体制に見えるが、その中身を紐解くと、「一軒一軒の玄関先まで入り込む」という、デジタル時代だからこそ価値を増すアナログなネットワークの活用が見えてくる。
伝統の「廻商」スタイルを市民の安心へ
今回の協定における最大の柱は、営業員が顧客を定期訪問する「廻商(かいしょう)」というビジネスモデルを、地域のセーフティネットとして再定義した点にある。主な連携項目は以下の5点だ。
防災・災害対策:公共施設への配置薬設置を支援し、災害時にはこれらを「防災用救急箱」として無償化。また、営業員が訪問時に市からの防災情報を直接届ける広報活動も担う。
市民の健康増進:専門資格「登録販売者」を持つ営業員が、訪問先でOTC医薬品の適正使用や疾患予防を啓発。健康診断の受診勧奨など、一歩踏み込んだ健康意識の向上を図る。
暮らしの安全・安心:猛暑対策として、市内の調剤薬局・ドラッグストア(対応店舗数:7店舗)を「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」として開放。市営イベントでの健康ブース出展なども予定する。
見守り活動の推進:市内のドラッグストア(全店、8店舗))を「子ども110番の家」に指定。さらに、日常の営業活動を通じて高齢者の徘徊捜索協力など、地域の見守り役としての機能を果たす。
地域活性化: その他、市民サービスの向上と地域活性化に資する取り組みを協議・実施する。
官民連携による「健康なまちづくり」
青梅市は現在、「第7次青梅市総合長期計画」に基づき、人口減少や少子高齢化に対応した地域共生社会の構築を進めている。一方の富士薬品は、市内に約3,500軒もの配置薬顧客を抱え、市民の生活に深く根差してきた。
同社は「とどけ、元気。つづけ、元気。」のスローガンのもと、単なる医薬品販売にとどまらない社会貢献を模索しており、一軒一軒を直接訪問する営業スタイルが、市の掲げる健康づくりや高齢者福祉の施策と合致した形だ。
今回の提携により、青梅市の行政サービスと富士薬品の民間ネットワークが融合することで、市民にとってより身近で質の高い「安心」が提供されることが期待される。






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