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「健康経営実装コアリション」が発足 企業・健保の連携で肥満症対策と予防医療の社会実装を目指す

  • toso132
  • 5 時間前
  • 読了時間: 3分


2026年7月14日、日本イーライリリー株式会社、エムスリー総合研究所、および株式会社ミナケアの3社は、企業や健康保険組合における予防医療の社会実装を推進するため、「健康経営実装コアリション〜予防医療、肥満症対策から〜」を発足したと発表した。  

国民医療費が2023年度に過去最高となる48兆915億円に達する中、治療中心の医療から疾病の発症や重症化を防ぐ「予防医療」への転換が重要な課題となっている。各企業で健康経営が進む一方で、具体的な対象者の把握や適切な受診勧奨、効果検証を継続的に実施できる仕組みが不十分であったことから、同コアリションはそれらを支える基盤として立ち上げられた。  


最初の重点テーマとして「肥満症対策」を掲げる理由

同コアリションでは、予防医療の第一歩として「肥満症対策」を位置づけている。日本における「肥満」は体格指数(BMI)25以上と定義されるが、これに対し「肥満症」は、肥満に伴い耐糖能障害や高血圧などの健康障害(合併症)を1つ以上合併しているか、あるいは内臓脂肪蓄積があり医学的に減量を必要とする病態(慢性疾患)を指す。  

肥満は、高血圧や2型糖尿病などのさまざまな疾患を引き起こす「メタボリックドミノ」の発端となり、結果として医療費の上昇にもつながるため、早期の予防と改善が不可欠である。また、肥満症に関連する医療費は、企業の健康保険組合(健保)の財政にも直接影響を与えるため、対策の重要性が高まっている。

  

3つの主な取り組み

同コアリションは、「社会実装」「データ基盤の整備」「社会発信」という3つのアプローチから予防医療の社会実装を推進する。  

まず社会実装においては、参画する健保と協働して、肥満症に該当する対象者約1万人への受診勧奨を実施する。対象者の把握から介入、効果検証までを一貫して行うことで、実効性の高い予防医療モデルの構築を目指す。  

次にデータ基盤の整備においては、受診勧奨を通じて得られるデータを活用し、肥満症対策による健康アウトカムや経済的インパクトを可視化する。同時に、業界横断のベンチマークを提供して知見を蓄積していく。  

最後に社会発信においては、活動を通じて蓄積したエビデンスや実践知を広く社会へ発信する。企業や健保、医療関係者などの多様なステークホルダーとの対話を通じて、肥満症への正しい理解の促進と、予防医療の社会実装に向けた機運醸成を図る。

  

参画企業の状況と今後の展開

現在、同コアリションにはロッテ健康保険組合、内田洋行健康保険組合、GWA健康保険組合、九州電力健康保険組合などが参画している。各健保からは、これまで未着手であった生活習慣病ハイリスク層へのアプローチや、将来の保健指導対象者の減少へ向けた有効な施策として、今回の取り組みに強い期待が寄せられている。  

主催団体らは今後も参画団体を順次拡大し、各企業・健保で得られた知見や成果を広く発信することで、全国的な予防医療の実践モデルの構築と普及を目指す考えである。


肥満症の診断に必要な健康障害

1) 耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)

2) 脂質異常症

3) 高血圧

4) 高尿酸血症・痛風

5) 冠動脈疾患

6) 脳梗塞・一過性脳虚血発作

7) 非アルコール性脂肪性肝疾患

8) 月経異常・女性不妊

9) 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群

10)運動器疾患(変形性関節症:膝・股関節・手指関節、 変形性脊椎症)

11)肥満関連腎臓病

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