市販薬オーバードーズ問題に学校薬剤師の力を――シオノギヘルスケアが研修会で教育・支援の重要性を提言
- toso132
- 8 時間前
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シオノギヘルスケア株式会社は2026年7月14日、同年6月13日に開催された東京都学校薬剤師会主催の「第45回学校薬剤師基礎研修会」において、同社社員が講師として登壇したことを発表した。「市販薬によるオーバードーズの現状と学校薬剤師の役割」をテーマに講演を行い、若年層を中心に深刻化する市販薬の過量服用(オーバードーズ)問題に対する教育や支援の重要性を提言した。
定員を上回る事前申し込みがあり、当日は前年度平均の1.3倍となる66人が参加した。
若年層に広がる市販薬オーバードーズの深刻化
近年、せき止め薬やかぜ薬といった市販薬のオーバードーズが、若年層を中心に急速に拡大しており、重大な社会課題となっている。特にSNSなどを通じた情報拡散が影響しており、医療と教育の両面からの迅速な対応が求められている状況だ。
また、過量服用の背景には、孤独や孤立、心理的ストレス、さらには家庭や学校の環境要因など、複合的な要素が絡み合っていると指摘されている。
学校薬剤師に求められる3つの役割
講演では、こうした現状を踏まえ、学校薬剤師に求められる具体的な役割として3つの視点が提言された。
まず1つ目は、オーバードーズに関する正しい理解の促進である。若年層における増加傾向や、急性中毒・依存症といった深刻な健康リスクについて解説がなされたほか、指定濫用防止医薬品の制度などの現状についても共有された。
2つ目は、販売現場における段階的な関わりである。「気づき」「傾聴」「つなぎ」「見守り」の4つの観点に基づいた段階的なアプローチは、早期介入と支援において極めて重要な役割を果たすため、ゲートキーパーとしての関わりを強化することが求められている。
3つ目は、市販薬の適正使用教育の強化である。違法薬物の乱用防止教育に比べて市販薬の適正使用やオーバードーズに関する教育は不十分である現状が示され、小学生を含む子供に対し、用法・用量を守らないリスクをしっかりと教育する重要性と、学校薬剤師によるさらなる関与の必要性が提起された。
今後の取り組み
同社は、市販薬の適正使用とオーバードーズ対策を推進するため、多角的な取り組みを展開している。
教育支援の面では、学校や薬剤師会と連携した研修や講演の実施、啓発資材の提供を行っている。また、適正な医薬品アクセスを確保するための施策として、店舗での空箱設置などによる販売時の確認機会の創出にも取り組んでいる。さらに、相談窓口へのアクセスを円滑にするため、「ツナグカード」を活用した支援導線の構築も進めている。
同社は今後も、学校薬剤師や教育機関、薬局・ドラッグストア、支援団体との連携をさらに強化し、市販薬の適正使用推進と、必要な支援につながる環境づくりに注力していく方針である。
