【塩野義製薬】国内初の小児ADHD対象デジタル治療補助アプリ「ENDEAVORRIDE®(エンデバーライド)」を新発売
- toso132
- 12 分前
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塩野義製薬株式会社は、2026年6月5日、小児期における注意欠如多動症(ADHD)の治療補助を目的とした国内初のデジタル治療補助アプリ「ENDEAVORRIDE®(以下、エンデバーライド)」の販売を開始した。本アプリは、同社が米国のAkili, Inc.(以下、Akili社)から日本および台湾における独占的開発権・販売権を取得して開発を進めてきたものである。
背景と製品の特長
ADHDは不注意、多動性、衝動性を特徴とする神経発達症であり、学童期における有病率は約7%ともいわれている。これらの症状は学業や就労などの日常生活に支障を及ぼす可能性がある。
エンデバーライドは、スマートフォンやタブレットを通じて取り組むことで症状の改善を目指す、小児ADHD患者向けのデジタル治療補助アプリ(医療機器プログラム)である。Akili社のコアテクノロジー「SSME™(Selective Stimulus Management Engine)」に基づいて設計されており、患者ごとに最適化された二重課題を行うことで大脳皮質を刺激し、脳の前頭前野を活性化させる。これにより、患者の不注意、多動性、および衝動性を改善するように促す仕組みとなっている。
なお、米国においては同技術を用いたアプリが「EndeavorRx®」の製品名で、8〜17歳の小児ADHD患者を対象に世界初のデジタル治療用アプリとしてすでに承認・販売されている。
国内第3相臨床試験の有効性と安全性
今回の発売は、塩野義製薬が日本国内で実施した第3相臨床試験の良好な結果に基づいている。
試験の概要は以下の通りである。
対象:通常の環境調整や心理社会的治療を受けている6〜17歳の小児ADHD患者164人
主要評価項目:ADHD重症度評価尺度である「ADHD-RS-IV 不注意スコアのベースラインからの変化量」
結果:エンデバーライド群は、通常治療を継続した群に対して、治療開始6週時点で統計的に有意な改善(p<0.05)を認め、有効性と安全性が検証された。
今後の展望と治療選択肢の拡大
ADHD治療においては、患者や保護者のニーズに応じた治療選択の重要性が報告されている。従来の環境調整や心理社会的治療、薬物治療といった選択肢にデジタル治療補助アプリが加わることで、多様なニーズへの対応が可能になると期待されている。
塩野義製薬は、医療用医薬品の提供にとどまらない多様なヘルスケアサービスを提供する「HaaS(Healthcare as a Service)企業」への変革を進めており、今回の新発売を通じて、患者とその家族のQOL(生活の質)向上に貢献していく構えである。
薬学生が知っておくべきデジタル医療の未来
今回紹介した「エンデバーライド®」の登場は、これからの医療における大きな変革を象徴している。これまでの「薬(化学物質)」を中心とした治療に加え、スマートフォンのアプリなどの「デジタル技術」が正式な医療機器(治療補助アプリ)として処方される時代が、まさに今、日本でも本格的に幕を開けた。
もちろん、治療薬やアプリの選択、処方決定は医師の専権事項である。しかし、将来、医療の現場へ進む薬学生には、医師による処方意図を正しく理解し、患者や保護者が正しくアプリを使いこなせるようサポートする役割が期待される。
薬物治療だけでなく、こうした最先端のデジタルヘルスケアの知識をいち早く吸収することは、今後の大きな強みとなる。医師をはじめとする多職種と連携しながら、患者や保護者の多様なニーズに寄り添い、最適な治療を支える一翼を担う医療人を目指して、日々の学びを大切に突き進んでほしい。



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