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スギ薬局が描く薬剤師の新たなスタンダードとは ~ スギホールディングス株式会社 杉浦克典社長インタビュー

  • ito397
  • 4 日前
  • 読了時間: 6分

超高齢社会を迎え、医療のあり方が劇的な転換期にある今、地域の健康インフラであるドラッグストアの役割が問い直されています。「地域住民の生涯にわたるヘルスケアの伴走者でありたい」と語るのは、スギホールディングス株式会社の杉浦克典社長です。ここでは、日本の医療の未来を切り開く薬剤師の可能性と、次代を担う薬学生へ託す熱い思いを伺いました。


NEXT VISION 2026


スギホールディングス株式会社

代表取締役社長 杉浦克典


スギホールディングス杉浦克典社長


生涯のヘルスケアを支える「地域拠点」へ


――「未来のドラッグストア像」をどう考えていますか


私たちが目指すドラッグストアの未来像というのは、今世の中で持たれている「物品の販売」や「処方箋調剤」といったイメージを、もっと幅広くとらえ直したものになります。具体的には、地域に住んでおられる方々のヘルスケアを生涯にわたってサポートする「拠点」へと変えていきたいと考えています。

この背景にあるのは、人生100年時代、少子高齢化、そして医療費の高騰という社会の変化です。何かあった時に病院に行けば済むというこれまでの医療の仕組みを維持していくことが難しくなっている。今後はその傾向がさらに加速していくでしょう。そうした中で地域社会に何が求められるかを考えますと、一つは「病気にならない体づくり」です。健康維持、未病、あるいは予防といった観点から、ドラッグストアで薬をもらわなくて済むような状態をどう作っていくか。ここに非常に強い関心を持っています。

そしてもう一つ、私が強く確信している役割は、高齢化が進み医療費が増大し続ける社会において、ドラッグストアという拠点が介護や看護、さらには終末期といった領域をいかに支えていくかです。薬剤師という専門職が地域の医療機関と密接に連携し、一人ひとりの状態に最適かつ効率的なケアを提供していく。そうすることで、社会全体としての医療コストを抑えながらも、質の高いケアを継続できる持続可能な仕組みが構築できると考えています。


――経営理念として最も大切にしていることは何ですか



「一人のお客様への親切」と「社員の幸せ」です。

一つ目は「真心を込めた親切な応対」です。50年前に二人の薬剤師が16坪の薬局を開いた時、お客様一人ひとりの話を懸命に聞き、「この方に何ができるか」を必死に考えていました。この原点こそが私たちのDNAです。

二つ目は「一人ひとりに向き合う」姿勢です。理念には「社員、お客様、あらゆる人々の幸せを願う」とありますが、意図的に「社員」を先に置いています。健康を支える役割を担う社員自身が幸せでなければ、お客様に真の親切を提供することはできないからです。まず社員が幸せであり、そこから幸せの連鎖が広がっていく。これこそが私の経営の核心です。


――スギ薬局で働く魅力は?


最大の魅力は、薬剤師としての専門性を追求し、活躍のフィールドを自ら広げ続けられる環境があることです。薬剤師の仕事は調剤室の中だけで完結するものではありません。当社には管理栄養士や訪問看護師など多様なプロが在籍しており、それらと連携して専門性を掛け合わせることで、お客様への提供価値を最大化しています。

具体的な魅力の一つが、先駆的に取り組んできた「在宅医療」です。医師と共に患者様宅を訪問し、生活環境や家族背景まで視野に入れた服薬指導を行います。暮らしに深く入り込み伴走する経験は、窓口だけでは得られない大きなやりがいをもたらします。


――「薬剤師」の役割は、今後どのように進化していくとお考えですか


これからの薬剤師は、単なる「薬のプロフェッショナル」という枠を超え、地域の人々のヘルスケアに生涯を通じて寄り添う「伴走者」へと進化していくべきだと考えています。

今の日本では、体調が悪くなった時に真っ先に思い浮かぶのは医師、次に看護師、という順番になってしまっているのが現状です。私はこの順序を「何かあれば、まずはあの薬剤師さんに相談しよう」という形に変えていきたい。これは創業以来の私たちの願いでもあります。アメリカでは薬剤師は医師と並んで非常に信頼され、尊敬される職種です。日本でも地域の人々から真に頼られる存在を目指すべきです。


スギホールディングス杉浦克典社長

「相手を思う心」と「学び続ける向上心」が、未来を切り開く


――人材採用で重視しているポイントは?


重視するポイントは二つあります。まず一つは、相手のことを思って寄り添えることです。私たちが目指すヘルスケアの拠点には、マニュアル通りの対応ではなく、目の前のお客様が何を求めているのかを自ら考え、動くことが欠かせません。こうした思いを持ち、実際に行動ができる「寄り添う力」を大切にしています。専門的な知識も、この「誰かのために」という思いがあって初めて、生きた知恵となるからです。

二つ目は、学び続ける姿勢です。この仕事には終わりがありません。大学での学びをベースに、社会に出てからも新しい技術や知識を貪欲に吸収し、「どうしたら目の前の人を幸せにできるか」と知恵を絞って考え続ける向上心が不可欠です。

「薬剤師は調剤室の中にいるもの」という既存の概念にとらわれず、自らの可能性を広げたいという意欲のある学生さんと、薬剤師の未来を進化させていけることを、心から楽しみにしています。



★杉浦社長にプライベートについてお聞きしました★


――座右の銘、または最も大切にしている言葉は何ですか?


「今この瞬間を一生懸命に生きる」です。店舗数が増え課題も多様化する中、その時々に全力で向き合わないと大事なことを見失ってしまいます。仕事だけでなく家族や趣味の時間も、その瞬間を大切にしたいですね。


――ご自身の人生で、最も大きな転機になった出来事は何ですか?


2021年の社長就任です。売上6000億円でバトンを受け、2026年2月末には1兆円を超えていく見込みです。この急激な成長と変化の渦中に身を置き、人とのご縁が加速した瞬間が最大のターニングポイントでした。


――若手社員や薬学生に勧めたい本や映画などがあれば教えてください。


映画『国宝』と『鬼滅の刃』です。『国宝』は芸に捧げる情熱と成長の葛藤に引き込まれました。『鬼滅』は純粋に世界観が好きで、感情を激しく揺さぶられ、見終えた後にぐったりするほど没頭できる素晴らしい経験でした。


――大切にしている「時間」の使い方について教えてください。


最近は「睡眠の質」を最も大切にしています。かつては寝る間を惜しんで活動していましたが、今は翌日のパフォーマンスのために努力して6時間は寝る。無駄な時間を削り、質の高い時間を確保するよう心掛けています。


――社長が個人的におススメの御社のオリジナル商品(PB)を教えてください。


「Prieclat(プリエクラ)」です。私自身、洗顔、化粧水、美容液、乳液、さらにシワ改善のスペシャルケアまでセットで愛用しています。出張にも持参するほど惚れ込んでおり、自信を持ってお勧めします。


スギホールディングス杉浦克典社長


【企業情報】

スギホールディングス株式会社

本社所在地:愛知県大府市横根町新江62番地の1

設立:1982年

店舗数:2,317店舗(スギ薬局グループ 2026年1月末現在)

従業員数:11,820名(2025年2月末現在)

売上高:8,780億21百万円(2025年2月期)


スギ薬局 採用・求人サイト https://www.sugi-recruit.jp/


スギ薬局外観


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