医師の働き方改革、成功事例を表彰 「メディカルジョブアワード2025」開催
- toso132
- 5月2日
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更新日:5月7日

医師の採用支援プラットフォーム「Med-Pro Doctors」などのサービスを提供している株式会社ENは、2025年2月16日に第2回目となる「メディカルジョブアワード 2025」を開催した。このアワードは、医療現場における働き方改革の成功事例を表彰し、その取り組みを広く社会に共有することを目的としている。
全国の医療機関から50件を超える応募が集まり、一次選考を通過した7つの医療機関が最終登壇した。審査は「医療従事者の働きやすさ」「職場のチーム力強化」「患者へのサービス向上」の3つの視点から行われた。
厳選な審査の結果、最優秀賞は、一般社団法人ハートアライアンス 聖路加国際病院心臓血管外科 中村亮太氏の「心臓血管外科施設群『ハートアライアンス』が変える働き方と教育」が選ばれた。発表の中で中村氏は、自身が所属する心臓血管外科という領域が、長時間労働が常態化している現状を指摘。医師だけでなく、他の医療従事者も同様に、長時間労働を強いられている状況を変えたいという強い思いが、中村氏の活動の原動力となった。また、長時間労働が当たり前であるという風潮の中で、自身のキャリアやビジョンをあきらめざるを得なかった先輩医師たちの存在もあり、心臓血管外科領域における働き方改革を推進している。ハートアライアンスでは、病院の垣根を越えた連携体制を構築し、業務効率化のためのアプリ開発など、さまざまな取り組みを行っている。1つ目は仕組みの共有: 独自のアプリ開発による労務管理、手術器具の標準化、手術説明資料の共有、病診連携の標準化、転院搬送における連携など、2つ目は人の共有: オンコール体制のシェア、病院間連携アプリによる人的リソースの共有、多職種連携(看護師、臨床工学技士など)の推進、研修プログラムの共同開発など、3つ目は知識の共有: 合同ウェビナー開催、手術トレーニング部の活動―である。これら3つの取り組みを通じて、心臓血管外科医の働き方改革を推進し、一定の成果を上げているという。今回の受賞を機に、中村氏は「自身の活動をさらに広げ、心臓血管外科領域における働き方改革を推進し、患者、国民、医療現場、そして社会全体に貢献していきたいです」と述べた。
主催者で代表取締役・医師の鎌形博展氏は「それぞれの現場で創意工夫を凝らした素晴らしい取り組みを発表してくださいました。これらの事例は、医療業界全体の働き方改革を推進するうえで、非常に貴重な参考となるものばかりです。今後も、医療現場の持続可能な発展に向けて、皆様と共に歩んでまいりたいと存じます」と締めくくった。
◆受賞者
・最優秀賞
「心臓血管外科施設群『ハートアライアンス』が変える働き方と教育」
一般社団法人ハートアライアンス・聖路加国際病院心臓血管外科 中村亮太氏
・オーディエンス賞
「『総合診療』と『コミュニティホスピタル』で地域医療を改革する」
一般社団法人コミュニティ&コミュニティホスピタル協会 近藤敬太氏
・審査員特別賞
「診療看護師が急性期病院の働き方改革に与えるインパクト」
聖マリアンナ医科大学救急医学・株式会社Legix 代表取締役 堤 健氏
「かけはし方式 てんかん専門クリニックが実践する医師の働き方改革」
医療法人社団かけはし理事長 生田陽二氏
・審査員特別賞
「医師不足に立ち向かう若手医師の挑戦」
新潟県町立津南病院 千手孝太郎 氏
・優秀賞
「遺伝カウンセラーのタスクシェアで実現するゲノム医療の未来-多職種連携と新たな働き方」
香川大学医学部附属病院臨床遺伝ゲノム診療科特命助教 十川麗美 氏
「私の考える慢性期医療の魅力と元気会横浜病院の取り組み」
医療法人社団元気会横浜病院副院長・経営企画室 中村大輔氏






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