問◆薬剤師が2年ごとに厚生労働大臣に届け出なければならない事項ははどれか。【国試探検隊】
- toso132
- 7 日前
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問71 薬剤師が2年ごとに厚生労働大臣に届け出なければならない事項ははどれか。1つ選べ。
❶ 個人番号(マイナンバー)
❷ 住所
❸ 認定薬剤師の資格
❹ 薬剤師国家試験合格の年
❺ 再教育研修の受講の有無
(第110回薬剤師国家試験より)
***
蔵之介です。必須問題【法規・制度・倫理】からの出題です。マイナンバーや国試の合格年は何度も調べる必要はないし、認定薬剤師なども認定機関に照会すれば可、住所も遠距離の派遣やリモート勤務もあるから意味ない?戯言はそれくらいにして、薬剤師法の第9条に、『薬剤師は、厚生労働省令で定める2年ごとの年の12月31日現在における氏名、住所、その他厚生労働省令で定める事項を、当該年の翌年1月15日までに、その住所地の都道府県知事を経由して厚生労働大臣に届け出なければならない』とあります【解答は2】。厚労省のホームページに、三師届(医師・歯科医師・薬剤師)と業務従事者届(業務に従事する助産師・看護師など)があり、紙だけでなく、従事先の医療機関等からインターネットによるオンライン届出も可能です。最近は、「出身大学」や「従たる従事先」の項目もあります。提出期限は1月15日ですが、日曜日の場合、翌日になる年もあります。薬剤師届の目的は、薬剤師の業務従事状況を把握し、医療体制の整備に役立てるためです。例えば、令和4年12月31日現在の届出薬剤師数は32.4万人(薬局薬剤師19.1万人、病院・診療所薬剤師は6.2万人)で、薬剤師の統計資料になります。届出を忘れた場合、50万円以下の罰金が科せられます(罰金を受けた話は聞いたことがありません)。それよりも届出を怠ると、資格確認検索システムに載らなくなります。最近は、電子処方箋へ調剤済みなどの電子的な署名ができる「薬剤師資格証」(HPKI:Healthcare Public Key Infrastructure)やカードの紛失・破損時にも対応できるよう生体認証機能付きスマートフォンやマイナンバーカードで認証を行う「HPKIセカンド電子証明書」もあります。また、薬剤師資格を持つ利用者の氏名、顔写真等をスマートフォンに表示できる「デジタル薬剤師資格証」が検討されています。そのうち研修履歴も記録できるようになるかも。紙で届出をしたという経験は、将来、貴重な昔話になるかもしれませんネ。
出題予想
電子処方箋、PECS(薬剤師研修・認定電子システム)、HPKIカード(薬剤師資格証)など
■解説
蔵之介(アポクリート株式会社)
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